
無限の好奇心
Naimのエンジニアには無限の好奇心が求められます。私達は設計するすべての製品において、それぞれのコンポーネントと素材を定義し、テストし、さらに再定義するという作業を行います。最高水準を実現するため、トレンドに流されることなく、常により良い新しい方法を追求しています。

写真は555 PS電力供給リアパネルを電解質液から取り出しているところです。直流が流れている電解質液にメタルワークを浸しアルマイト処理を施すことで、全くむらのないブラックコーティングに仕上がります。

Naimの技術者たちが愛着をこめて「ザ・SNAICシェイカー」と名付けた空気圧式プロダクションデバイス。Naimではこの特別設計のデバイスを使用して、すべての相互接続ケーブルに対して180回ものシェイクテストを行っています。なぜそんなことをするのかって?もちろん、サウンドのクオリティが向上するからです。

NDSのデジタルフィルターは、数学的に2 32 x 2256秒(5に86個ものゼロが付きます)をカウントできる精度を誇ります。言い換えれば、宇宙が誕生してから現在までの時間の毎秒を、何回にもわたり極めて正確にカウントできるくらいのパワーを持っているということです。常に演算ノイズを144dB (24ビットPCM音声の理論的なSN比)未満にフィルタリングし最高品質のサウンドを維持するにはこのレベルの精度が必要なのです。

Naimの信念は、高品質の電源の必要性を理解し、熱意をもって取り組んでいるところに最もよく表れています。電力供給を改善すると、サウンドのクオリティにはっきりとした違いが表れます。Naimでは何度もそれを目の当たりにしてきました。Naimの製品に独立した巻き線と大型トランスフォーマーが備わっているのはそのためです。そしてNaimの製品シリーズでは、オーディオ機器が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、スムーズで安定した低ノイズの電力を提供するためだけに電源を独立させています。ここに、高品質の電源にこだわるNaimの哲学が体現されているのです。

Naimデザインでコアとなるのはコンポーネント間に発生する機械的、電磁的、熱的干渉を最小限に抑えることです。例えば、主電源への干渉を遮断するためソケットを分離し、重要な電子機器に隔離された環境を確保するために真鍮のサブプレート上にサーキットボード設置しています。この2つよりは目立ちませんが、個々の抵抗器に手作業で小さなベンドを作ることにより、マイクロフォンの干渉(サウンドのクオリティを低下させる微細な振動)を低減するといったことも行っています。このような技術が設計および製造のあらゆる段階で用いられています。Naimでは、リスニングテストで効果的かつ再現可能と証明された技術のみを実際の製品に使用しています。

アンプの各チャンネル(左右のスピーカー)でサウンドに重要となるコンポーネントを整合するとサウンドクオリティを大幅に向上することができます。通常、生産されたレジスターに見られる誤差の範囲は5%未満です。しかし、リスニングテストを実施する中で、左右のチャンネルの抵抗が0.5%未満の差で整合していると、音楽の表現力と魅力が飛躍的に高まることが分かりました。この発見の後、Naimでは抵抗器を手作業で整合するという特別な製作工程が生まれたのです。